任意整理の依頼をして実際に着手をするまでの流れ

手間がかかる点や様々な問題点もあることから、任意整理を自分で行うのはあまりおすすめが出来ませんので、弁護士に依頼をして進めるようにすると良いでしょう。

 

依頼をすれば着手金や成功報酬などで費用がかかりますが、将来的に発生するはずだった利息のカットに加え、借金の減額、過払い金があれば取り戻せるため、借金をそのまま支払い続けたとする金額と、弁護士報酬を天秤にかけると、どちらが得するか、安心かは一目瞭然です。このあたりについても、弁護士に依頼をする際に事細かに聞いてみると良いでしょう。

 

面倒な手続きがあると思われている弁護士への任意整理の依頼

さて、任意整理を弁護士に依頼をする際の流れですが、細かい部分の手続きについては各弁護士事務所によって異なります。大まかな流れについては大体の事務所で同じですので、簡単に着手をするまでの流れをご説明いたします。

 

面倒な手続きが必要なのではないか、書類をあれこれ用意しなければならないのではないかと考えている方も、まずは流れを見て判断をしてみましょう。

 

依頼をする弁護士事務所で相談

依頼をする弁護士事務所、または話を聞いてみたいところが決まったら、メールか電話で相談をします。メールの場合には現状をなるべく詳細に伝えておくと、後々がスムーズに進みます。収入状況や借り入れ状況、返済が行き詰っているのか、払っているのか、借金が増えた理由など、箇条書きでも構わないので伝えるようにしてください。

 

また、今後に自分がどうしたいのか、どのような解決を望むのかについても書いておくと、任意整理以外の様々な債務整理から、最も合った方法を提案してくれます。

 

忘れずに伝えておくべきこと

・収入状況(仕事の有無や年収)
・借り入れ状況(どこからいくら借りているか)
・返済状況(返済額、返済をしている最中か、滞納しているか)
・借金の理由(生活費、遊び、ギャンブル等)
・債務整理で望むもの(借金が少なくなれば払っていきたい、払うつもりがない)

 

弁護士との面談と委任契約

メールでも電話でも、どちらの場合でも後日の弁護士との面談の予定を組みます。原則、債務整理の着手前には面談が必要になりますので、一度も弁護士と会わずに進めるのは難しいですが、一度で話がまとまれば、以後は会う必要はありません

 

面談ではメールや電話で伝えている状況から、更に詳しい話へと入っていきます。収入、毎月の返済金額、借り入れ総額、毎月の余剰資金を考え、いくらまでなら返済に回せるかを決めます。任意整理は基本として3年で払えるように借金を減額する交渉となるため、仮に余剰資金での返済では3年で払いきれないなら、他の自己破産などの債務整理となるケースもあります。

 

任意整理で問題ないと判断が出来れば、弁護士との委任契約を済ませます。着手金が必要な弁護士事務所の場合には支払いの必要がありますので、事前にしっかりと確認をしておきましょう。

 

面談時にあると良いもの

弁護士との面談時には、なるべくなら借り入れ先の利用明細など、借り入れ状況が細かく分かるものがあると良いです。ただ、最近のキャッシングは明細がWeb交付となっている場合も多いため、無い場合には無理に用意をする必要はありません。弁護士側が、債権者への開示請求をしますので、借り入れ状況、返済状況を把握することは可能です。

 

弁護士が受任通知を債権者に送付

着手金の支払いを済ませると、債権者への受任通知を弁護士事務所が送付をします。介入通知とも呼ばれており、簡単に言えば「この借金に関しては全て弁護士事務所が間に入ります」といった通知です。

 

受任通知の送付に伴い、各債権者とも債務者への直接の連絡は出来なくなりますので、たとえ返済が遅れている状況であるとしても、一切の連絡や通知は来なくなります

 

もし債権者から何らかの連絡が来た場合

和解の交渉や何らかの取り立て等、受任通知を出した後に債権者から連絡が来た場合には、応じずにすぐに依頼をした弁護士へ連絡を入れましょう。応じてしまって勝手にお金を支払ったりするとトラブルの元となりますので、決して応じないで下さい。

 

依頼をすれば後は月々の計画の下で支払いをする

受任通知を出すと同時に、弁護士は取引履歴の開示請求をし、借金の引き直し計算と呼ばれる借金の残額の算出を行います。過払い金が発生していれば請求もしますし、無いとしても借金を可能な限り減額するよう、努力をしてくれます。

 

支払いについては計画に従って行うようになり、月々に決められた金額を弁護士事務所に支払います。弁護士費用と各債権者への返済金となり、実際に支払いが始まる前の段階で、「積立金」として今後の返済金を含む支払いはすることとなります。

 

その後、弁護士側で和解案を作成し、債権者との交渉を行い、和解成立、任意整理による支払いとなります。

 

任意整理の依頼には大きな手間は無い

弁護士との面談も一度きりで、書類もあれこれ揃える必要もなく、非常にスムーズに行えるのが任意整理の良いところとなります。

 

それでいて自身の生活レベルにあわせた返済計画、借金の減額となりますので、今の返済では苦しい方でも、任意整理を行うことで支払いも生活も楽になるのです。

 

「任意整理をしたいけど、手続きが面倒そう」と感じている方は、まずは一度、無料相談を使って話だけでも聞いてみると良いでしょう。上記の手続きを参考に、どのような流れで行うのか、手間や時間がかかるのかなども含め、あれこれ聞いてみましょう。そこで納得が出来れば依頼をすれば良く、納得いかない部分があれば依頼をしなければ良いだけです。

 

何も無料を相談をしたからと言って、必ず依頼をしなければならないわけではありませんので、まずは相談で話を聞いてみることが、任意整理成功への第一歩と言えるでしょう。