過払い金が戻ってくるまでの流れ
過払い金が実際に手元に戻ってくるまでは、どのような流れになっているのでしょうか?
専門家に依頼した場合も個人で請求をする場合も、実は流れについてはそこまで大差はありません。下記を見ながら、現在、過払い請求がどの程度まで進んでいるのかを確認してみましょう。
まずは取引履歴書の開示請求
過払い請求のスタートラインは、貸金業者に対して取引履歴の開示請求をすることからはじまります。取引履歴が届かないことには、過払い金の計算をすることすらできません。
原則として、貸金業者には取引履歴開示の義務がありますので、専門家からはもちろんのこと、個人からの開示請求であっても必ずそれに応えなければならないとされています。
過払い金の計算してみる
過払い金というのは、過去と現在の上限金利の違いから発生しています。よって、開示された取引履歴を基に、現在の上限金利に引き直すことによって、過払い金の計算をします。
難しい計算をしなければならないわけではなく、専用のソフトに数字の入力をすることによって、簡単に計算結果を求めることができます。
ただし、取引履歴があまりにも長いと、そのすべてを入力しなければならないため、多少の時間と手間がかかるといえます。
過払い金請求と交渉へ
次に、計算した過払い金を貸金業者に対して請求します。請求については電話などによる口頭ではなく、書面による請求のほうが良いといえます。この際、計算表もつけると、その後の交渉がスムーズに進むことになるため、なるべく計算表をつけるようにしましょう。
交渉については、個人と専門家では貸金業者側の提示してくる金額に差が出ることがほとんどで、専門家からの請求のほうが返還金も高くなる傾向があります。
なお、どうしても満額回収したい場合、現在の貸金業者の過払い金返還事情をみると、訴訟提起を避けることはできないといえます。
裁判をするか和解をするか
貸金業者との交渉にて、納得のできる金額が出たのであれば、ここで和解契約をすることになります。和解契約書には返還日の記載が必ずありますので、返還日には過払い金が手元に入ってくることになります。
しかし、どうしても納得のできる金額が出なかった場合は、裁判を起こすしかありません。つまり、交渉の続きは法廷で争われることになります。
専門家に依頼をしていた場合は、もちろん過払いの裁判まで対応してもらうことが可能ですが、個人の場合は、慣れない裁判に苦労をするかもしれません。
最終的には、判決を取るか、訴訟外での和解となるか、によって過払い金の返還額と手元に戻ってくる日付が決まるといえます。